SMALL CLALON HOURS

てんねんきねんぶつシャロンのぼうけんのしょです

57食目「コンフォートホテル燕三条の無料朝食 / Aug.」

いちがや「シャロンってさ」
シャロン「なんですの?」
いちがや「いろいろできるのに、どうして料理は下手なの?」
シャロン「別に、料理も普通にできますわよ?」
いちがや「そのパンの焼きかたがすべてを物語ってる気がするんだけど…」
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シャロン「これくらいしっかり焼いたほうがおいしいですわ」
いちがや「本気?」
シャロン「ええ。かりかりっもぐもぐっ」
いちがや「それ焼いた後、焦げ臭い香りが漂って、係の人がわりと焦りながらトースター開けて確認してたけど」
シャロン「そうあっあはしら…? あなたよくみへまふわね…ごくん…はあ、おいしい。ワッフル、またお代わりしてきますわ! あなたもお代わり、いかがかしら?」
いちがや「いや、私はまだ食べ始めたばっかりだから…。今度は焦がさないようにね」
シャロン「ええ、気をつけますわ!」

* * *

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いちがや「だからさあ…」
シャロン「かりっかりっかりっ…んー! おいひいえふわ〜!」

26th『ペンギン飛翔して、されど星を喰らう』 収録曲一覧

26枚目のアニソンCDの曲目です

 

1.君のこころは輝いてるかい?
Aqours伊波杏樹逢田梨香子諏訪ななか、小宮有紗斉藤朱夏小林愛香高槻かなこ鈴木愛奈、降幡愛)
作詞:畑亜貴
作曲:光増ハジメ
編曲:EFFY
第69回NHK紅白歌合戦出場曲

 

2.Believe in Sky
今井麻美
作詞:森由里子、野村勇輔
作曲・編曲:野村勇輔
TVA「ぱすてるメモリーズ」OP主題歌

 

3.day by day
鹿乃
作詞:鹿乃
作曲・編曲:田中秀和
TVA「ソード・オラトリア ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうか外伝」ED主題歌

 

4.CheerS
ClariS
作詞:ハヤシケイ
作曲:megane
編曲:毛蟹
TVA「はたらく細胞」ED主題歌

 

5.あの娘にドロップキック
邪神★ガールズ(鈴木愛奈大森日雅久保田未夢、小坂井祐莉絵、小見川千明佐々木李子飯田里穂
作詞・作曲・編曲:Agasa.K
TVA「邪神ちゃんドロップキック」OP主題歌

 

6.フィクション
sumika
作詞・作曲:片岡健太
編曲:sumika
TVA「ヲタクに恋は難しい」OP主題歌

 

7.Believe again
Saint Snow(田野アサミ、佐藤日向)
作詞:畑亜貴
作曲・編曲:河田貴央
劇場版「ラブライブ!サンシャイン!! The School Idol Movie Over the Rainbow」挿入歌

 

8.うまぴょい伝説
タマモクロスサクラバクシンオービコーペガサス大空直美三澤紗千香田中あいみ
作詞・作曲・編曲:Cygames(本田晃弘)
ゲーム「ウマ娘 プリティーダービー」主題歌

 

9.動く、動く
チト、ユーリ(水瀬いのり久保ユリカ
作詞・作曲・編曲:毛蟹
TVA「少女終末旅行」OP主題歌

 

10.街は奏でる feat.towana
fhána
作詞:林英樹
作曲:佐藤純一
編曲:fhána

 

11.JUMPin' JUMP UP!!!!
fourfolium高田憂希山口愛、戸田めぐみ、竹尾歩美
作詞:烏屋茶房、篠崎あやと
作曲:篠崎あやと、ヒゲドライバー
編曲:篠崎あやと
TVA「NEW GAME!!」ED主題歌

 

12.徒花ネクロマンシー
フランシュシュ(本渡楓、田野アサミ、種田梨沙、河瀬茉希、衣川里佳田中美海
作詞:古屋真
作曲・編曲:加藤裕介
TVA「ゾンビランドサガ」OP主題歌

 

13.Wonder Caravan!
水瀬いのり
作詞・作曲・編曲:新田目翔
TVA「えんどろ~!」ED主題歌

 

14.ぶる〜べりぃ♥とれいん
南ことり内田彩
作詞:畑亜貴
作曲:増田達行
編曲:三浦誠司

 

15.エガオノキミへ
三森すずこ
作詞:中村彼方
作曲:蔦谷好位置
編曲:野間康介
TVA「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」OP主題歌

 

16.BiblioMonster
やなぎなぎ
作詞:やなぎなぎ
作曲・編曲:ミト(クラムボン

 

17.バナナチョモランマの乱(無修正版)
悠木碧
作詞:悠木碧
作曲:山田智和
編曲:佐藤清喜

 

18.えんどろ〜る!
勇者パーティー赤尾ひかる夏川椎菜小澤亜李水瀬いのり
作詞:栁舘周平
作曲・編曲:齋藤真也
TVA「えんどろ~!」OP主題歌

56食目「常磐線(天王台→水戸) / Oct.」

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シャロン「早く開けてくださいな」
いちがや「自分で開けられるでしょ」
ふえーり「でも、よく考えたら電車の中でケーキ食べる人ってあんまりいないのです」
いちがや「ケーキ食べるためにグリーン車乗る人もいないと思います」
シャロン「開きましたわ、くんくんくん」
いちがや「箱に顔つっこまない!」

 

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シャロン「いただきますわ!・・・なんですの? あなたたち、食べたいんですの?」
いちがや「いや、別にいいけどね」
ふえーり「わたしはシャロン様がおいしそうに召し上がっているのを眺められるだけで満足なのです~」
シャロン「これ、ひとくち食べさせてあげますわ。はい、あーん」
いちがや「えっ、あっあーん・・・もぐっもぐっ、シャロン、ひとくちサイズが大きいよ」
シャロン「そうでしょう。もうひとくちどうかしら?」
いちがや「いや、また大きいから・・・。あのね、ひとくちが大きいっていうのは、褒めてるわけじゃないからね?」
シャロン「そうなんですの?」
いちがや「もぐっもぐっ、うん、おいしい。すごく甘いけど、おいしいモンブランだね」
シャロン「さすがわたくしのお店ですわね!」
いちがや「いや、ちがうからね?」
シャロン「ふふん、それならこっちの茶色いのは? はい、あーん」
いちがや「あーん・・・もぐっもぐっもぐっ・・・ん? んんん? けほっけほっ」
シャロン「大丈夫ですの?」
ふえーり「お水飲みますか?」
いちがや「・・・ううっ、シャロン・・・。シャロンはどうして、私を置いて・・・」
シャロン「どうしましたの? 急にわたくしによりかかって・・・」
いちがや「シャロン・・・、シャロンはずるいよ・・・私がいるのにあっちこっちでちやほやされてぇ・・・ううっ、うえーん」
シャロン「!?!? いきなり泣いて? なんなんですの! こ、これは一体・・・?」
ふえーり「これは・・・お酒に酔ってるときのいちがやさんなのですよ!?」
シャロン「もしかしてこのケーキ・・・もぐ・・・、これ、サバラン*1ですわ!」
ふえーり「あ、たしかにサバラン買ったのです・・・」
いちがや「あっ、それねえ、うんうん、ちょーおいしかったよ、シャロン。えへへ、じゅわっとしてて、ふわぁってなってぇ・・・」
シャロン「わたくしも見た目で気づくべきでしたわね」
ふえーり「ごめんなさいなのです」
いちがや「ううっシャロン、寂しいよぅ。ねえキスして。シャロンって私のこと、好きでしょ・・・?」
シャロン「ま、待ちなさい・・・どうしたらいいのかしら? 酔いを覚ます魔法は習得していませんし・・・ちょっといちがやさん、肩をつかまないで」
ふえーり「いちがやさん、とりあえず、お水、お水飲んでください!」
いちがや「うるさいっ、男はひっこんでて。私とシャロンの関係にぃ、男はいらないの!」
ふえーり「百合に男は不要・・・たしかに」
シャロン「感心している場合ではありませんわ。早くなんとかしませんと・・・顔が近いですわ!」
ふえーり「はっ、そうなのです! いちがやさん、そう言わずにお水飲んでください~」
いちがや「えへへ、ねえシャロン、私といっしょにぃ・・・はあ、はあ」
シャロン「この人、わたくしの食欲のことを言える立場ではありませんわね」
ふえーり「いちがやさん、イメージが壊れる前にお水を~」
シャロン「それについてはもう遅い気がしますわ」
いちがや「ふふっ、うっ、ううっ、シャロン、私を置いてかないで・・・くぅ、くぅ」
ふえーり「寝ちゃったのです」
シャロン「ここまでお酒に弱いとは、まったく困ったものですわね」
ふえーり「冗談でも飲ませられないのです」
シャロン「それに、くだらない不安ばっかり口にして・・・、わたくしが離れるわけがありませんのに」
ふえーり「・・・シャロン様、それ、いちがやさんが起きているときに言ってさしあげれば」
シャロン「い、言えるわけないでしょう、恥ずかしいですわ」
ふえーり「ですよね!(にこにこ)」
シャロン「どうしてそんなに笑顔なんですの?」
ふえーり「なんでもないのですよ、ふふー」
シャロン「まったく・・・とりあえずふえーりさんはいちがやさんを楽な姿勢にしてあげてくださいな。わたくしはこのケーキを片づけますわ」
ふえーり「はい、ってシャロン様・・・」
シャロン「なんでふの? もっぐもっぐ」
ふえーり「片づけるって・・・いや、なんでもないのです」
シャロン「? 捨てふのあ、もっふぁいないえひょう?」
ふえーり「それはそうですが・・・」
シャロン「んっ、ところで、あとどれくらいで水戸に着きますの?」
ふえーり「1時間ちょっと、でしょうか」
シャロン「その間に自力で目を覚ますといいですわね」
ふえーり「自力?」
シャロン「一応、魔法で起こすこともできますのよ? 雷撃系の魔法は得意ですし」
ふえーり「!? い、いちがやさん! 起きてください~!」
いちがや「くぅくぅ、シャロン・・・すきだよぉ・・・むにゃむにゃ」

*1:ブリオッシュにラム酒などの洋酒を含むシロップを染み込ませ、クリームや果物などを盛りつけたフランスの菓子

55食目「シャロン洋菓子店(千葉県我孫子市) / Oct.」

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シャロン「わたくしのお店ですわ!?」
いちがや「ちがうから」
シャロン「こんなところにわたくしのお店があること、よく調べられましたわね」
ふえーり「へへーん、どうですか、わたしのリサーチ力!」
いちがや「グーグルマップって便利ですよね」
ふえーり「ええ・・・、そう、すごく便利なのです、グーグルマップ!」
シャロン「お店に入ってみるしかありませんわね。どうしてわたくしの名前を使っているのか、店主に聞いてみたいですわ」
いちがや「別にシャロンの名前を使ってるわけじゃないと思うよ?」
シャロン「え・・・???」
いちがや「『シャロンという名前の人は世界中にわたくししかいないのではなくて?』みたいな顔するのやめなよ」
シャロン「そんな勘違いしていませんわ」
いちがや「じゃあその釈然としない顔はなんなの?」
シャロン「世間の人々がシャロンという名前を聞いてまず連想するのはわたくしだろうと思っただけですわ」
いちがや「十分勘違いしてるから!」
ふえーり「わたしはシャロン様と聞いたら真っ先にシャロン様のことを思い浮かべるのですよ!」
シャロン「やはりそうでしょう、そのはずですわ」
いちがや「それはまあ、ふえーりさんにとってはそうでしょうけど・・・っていうか、余計なこと言わないでくださいよ(小声)」
ふえーり「ごめんなさいなのです~」
シャロン「テントに書かれた字体だって見覚えがある字体ですわ。あれはわたくしのことに違いありませんわ」
ふえーり「テント?」
シャロン「お店の入口の庇のことですわ」
いちがや「・・・たしかにそっくりだけど、偶然でしょ。シャロン、お店の人に『自分の名前をどうして勝手に使ってるの?』みたいなこと言ったらだめだからね!」
シャロン「わかりましたわ。もしかしたらチカッチか曜ちゃんのファンかもしれませんし*1ユダヤ教キリスト教を信仰している方かもしれませんものね*2
いちがや「・・・よくわからないけど、とりあえず気をつけてよ」
シャロン「ええ。静かにしていますわ」

***

ふえーり「いい感じのおじ様店主でしたね~」
シャロン「わたくし、静かにできましたわ! ね?」
いちがや「そうだね。なに食べたいか聞いたときも黙ってたのは困ったけど」
ふえーり「わたしがすべて決めてしまってよかったのでしょうか・・・」
シャロン「わたくしはなんでもいいですわ。ケーキは甘ければそれで」
ふえーり「シャロン様、ケーキ屋さんに失礼なのですよ・・・」
いちがや「私がこの前作ったチーズケーキもそういう感覚で食べてたんだ」
シャロン「・・・い、今のはナシですわ! でも、どれもおいしそうでしたから、なんでもよかったのですわ」
いちがや「へええ、それならよかった」
シャロン「ね・・・ねえ、あそこにドラゴンって書いてありますわね!」

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いちがや「パーラードラゴン、パチンコ屋さんの看板だね」
ふえーり「向かいの床屋さんはマジシャンなのです」

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シャロンシャロン、ドラゴン、マジシャン。ここはアカデミーなのかしら?」
いちがや「マジックアカデミーは天王台にあったんだ」
ふえーり「ちょうど駅まで戻ってきたのです~」
シャロン「ううん、天王台、天王台・・・天青賢者の賢王が・・・、台バン?」
いちがや「最低だ」
ふえーり「賢王で台バンはちょっと~」

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*1:CYaRon!(シャロン)=高海千歌渡辺曜黒澤ルビィのユニット

*2:イスラエルの地名としての「シャロン」は旧約聖書に理想郷として登場する

54.5食目「そごう大宮店 / Apr.」

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ふえーり「シャロン様、ちょっとここのデパートに寄ってもいいですか?」
シャロン「かまいませんわよ。デパ地下は好きですわ」
ふえーり「はー、よく地下に用事があるってわかりましたね~。すごいのです~」
シャロン「ふふん」
いちがや「いや、ただ単純に食べ物のあるフロアにしか興味がないだけですよ」
シャロン「ええ、まったくその通りですわ。わたくし、食べ物にしか興味ありませんわ!」
いちがや「開き直らないの!」

***

ふえーり「では、わたしはちょっと買い物してきます!」
シャロン「あら、付き合いますわよ?」
ふえーり「いえ、電車の時間もあることですし、シャロン様はお好きなようにデパ地下を堪能なさってください!」
シャロン「そう・・・ならそうしますわ。いってらっしゃいな」
ふえーり「はい~」
いちがや「秘密の買い物? なんだろうね?」

***

ふえーり「シャロン様、お待たせしました~」
いちがや「買い物終わりました?」
ふえーり「はい!」
シャロン「よくここにいるのがわかりましたわね」
ふえーり「真っ先に精肉売り場を探すのは当然なのです!」
シャロン「それでふえーりさん、これ、このお肉! このサシの入りかた! すっごいですわ!」
ふえーり「ほえー、300gで8000円・・・、おそろしい価格なのです」
いちがや「とりあえずお肉のショーケースに貼りつくのはやめようか」

***

ふえーり「さあ、上野東京ラインで帰りましょう!」
シャロン「そういえば、あなた、デパ地下でなにを買いましたの?」
ふえーり「家族へのおみやげなのです」

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シャロン「これは・・・、『うまい、うますぎる』、ですわね」
ふえーり「さすが詳しいのです~」
シャロン「食べたいですわ!」
いちがや「家族へのおみやげって言ってるでしょ!」
シャロン「それなら今日からわたくしも家族ですわ!」
いちがや「いやいやいや」
ふえーり「いいのです、みんなでひとつずつ食べましょう! はい、どうぞ」
シャロン「ごくっ、はあ、いただきますわっ」
いちがや「本当はおいしいお茶でも淹れて食べたいですけど、いただきます」
ふえーり「わたしもひとつ・・・ん、おいしいのです~」
シャロン「はむっ、んっはあ、おいしかったですわ」
いちがや「もうちょっと味わおうよ・・・もぐっ、うん、こしあんがきめ細かくておいしいですね」
ふえーり「生地もふんわりしながらもっちりしてて、おいしいのです~」
シャロン「じーっ・・・ごくっ」
ふえーり「しゃ、シャロン様がおまんじゅうの袋を見つめて・・・!?」
いちがや「シャロン、残りはおみやげなんだから、だめ!」
シャロン「・・・はっ、わたくし今、なんだかぼーっとしていましたわ」
いちがや「これを高山でも沼津でもやってるんだと思うとぞっとするんだけど」
シャロン「なにをですの?」
ふえーり「シャロン様の理性と食欲のせめぎあい、心配になるのです~」
シャロン「理性と食欲? せめぎあい?」
いちがや「まだまだ気が抜けないなあ」

54食目「小山屋(さいたま市大宮区) / Apr.」

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シャロン「なんだか退屈な道に出てしまいましたわね」
いちがや「ただただ郊外の道路って感じだね」
ふえーり「こういう郊外のどうでもいい感じの道を歩くのも楽しいのですよ!」
いちがや「どこが楽しいのかわからないんですけど」
ふえーり「かわいい女の子とすれちがうかもしれないじゃないですか~」
いちがや「・・・はぁ」
シャロン「女の子ならどこにでもいますわ。駅にも、繁華街にも」
ふえーり「そうなのですが、こういうところで見かける女の子の適当な感じがいいのですよ! ちょっとそこのコンビニまで行くときの格好の女の子とか、駅前だと見られないじゃないですか~」
シャロン「適当な格好の女の子が好きなんですの?」
いちがや「まともに考えないでいいんだよ、シャロン
ふえーり「ちょっとそこまで出かけるって感じの女の子って本当に素晴らしいのです。安物のTシャツ着て、洗濯しすぎて白っぽくなってるハーフパンツ履いて、足元は素足のままサンダルとか~」
いちがや「フェチすぎて気持ち悪いですから」
シャロン「ううん・・・?」
ふえーり「そういう格好して、いつものツインテールじゃなくてポニーテールにしてるルビィちゃんが歩いていたら、もうかわいくてしょうがないですよね?」
シャロン「確かにかわいいですわね!」
いちがや「それはルビィちゃんだからでしょ!」
ふえーり「そういうのをひっそり見るのが楽しいのです!」
シャロン「そんな楽しみかたがありましたのね」
いちがや「シャロン、こんなおっさんの変な趣味にひっぱられないでよ・・・」
ふえーり「うひひ」

***

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シャロン「焼き立てパン食べ放題! じゅるっ」
いちがや「簡単に釣られすぎ」
ふえーり「シャロン様、パンをお召し上がりになりたいのですか?」
シャロン「ごくっ、ううっ、正直もうなんでもいいですわ、おなかす」
いちがや「ん?」
シャロン「っ・・・ま、まあ、こういうお店に入るのもいいかなと、思っただけですわ」
いちがや「シャロンが食べ放題に行くとお店に混乱が生じるから嫌なんだよね・・・」
シャロン「ごくっ、食べ放題なのですから、食べ放題なのですわ!」
ふえーり「シャロン様ぁ、落ち着いてください~」
いちがや「だってお店の中にいるの、近所のお母さんたちでしょ?」
ふえーり「確かに女の人たちしかいませんね」
いちがや「そんな中にこんな猛獣と中身がおっさんのメイドを引き連れて、お店を混沌の淵に陥れてしまっていいものか・・・」
シャロン「だれが猛獣ですの!?」
いちがや「その食欲は人のものでも妖精のものでもないの!」
シャロン「ううっ・・・でも、もう、その、そろそろ限界ですわ!」
ふえーり「食欲ゲージがすごい勢いで増していくのですね・・・」
いちがや「うん、だめ。こういうお店は入っちゃだめ。ちがうお店にしよう」
シャロン「そんなっ」
ふえーり「あの~、シャロン様。駅のコンビニで買っためんたいパンなら持っているのですが、とりあえずお店を見つけるまでのつなぎとして、召し上がりますか?」
シャロン「そんなもの持っていましたの?」
ふえーり「まあこういうこともあろうかと~」
シャロン「すばらしいですわね、さすがわたくしのメイドですわ」
ふえーり「食べ物を差し上げるときだけ最大限にほめられるのです・・・」
シャロン「ばりりっ、はむむっ、ほんあおほあいあえんはよ!」
ふえーり「なにをおっしゃっているのかわからないのです~」
いちがや「口閉じて食べなよ・・・」
シャロン「んぐっ、あむっあむっ」

***

いちがや「結局飲食店を探すことになっちゃうんだ」
ふえーり「あそこ、車が路肩に何台か停まっているところ、お店じゃありませんか?」
シャロン「なんでもいいですわ、食べられるものなら・・・」

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シャロン「『手打 なす汁うどん 小山屋』・・・」
いちがや「なんか、入りにくい感じの店構えだね」
ふえーり「『なす汁』ってなんなのでしょう?」
シャロン「はやく食べたいですわ!」
いちがや「はぁ、まあここならいいかな・・・」
ふえーり「入ってみましょう!」

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おばちゃん「いらっしゃいませー」
シャロン「なす汁うどんを3人前くださいな」
おばちゃん「はーい」
いちがや「えっ」
ふえーり「早いのです」
シャロン「看板メニューを食べるに越したことはありませんわ」
いちがや「一応メニューとか、見たくない?」
ふえーり「そうなのですよ、シャロン様」
シャロン「メニューなら、テーブルの上にありますわ」
いちがや「・・・そうだね」
ふえーり「ま、まあ、でも、たしかになす汁うどんは気になるのですよ!」
いちがや「・・・そうなんですけどね」
シャロン「いけなかったかしら?」
いちがや「シャロン、落ち着いて」

***

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いちがや「田舎汁うどん、肉汁うどん、鴨汁うどん・・・」
シャロン「はぁぁ、どれもおいしそうですわ!」
いちがや「だったのにね」
シャロン「べ、別に、なす汁うどんだっておいしそうですわ!」
いちがや「焦らなければお肉の入ったうどんだって食べられたのに」
シャロン「きっと、なす汁うどんにもお肉が入っているはずですわ!」
いちがや「そうかな」
ふえーり「入っていないと思うのです・・・」

***

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おばちゃん「はい、お待たせしました~」
シャロン「ありがとう、いただきますわ!」
おばちゃん「ゆっくりしていってくださいね~」
ふえーり「ありがとうございます~」
いちがや「ありがとうございます。シャロン、ゆっくり食べなよ」
シャロン「ずるっずるっずるっずるっ、ずずずーっ、もっちもっちもっち、はむっはむっはむっ、ごくん、はああー。ええ、わかっていますわ」
いちがや「それはわかってない食べかただよ」
ふえーり「もにゅもにゅ・・・ん、おいしいのです~」
シャロン「あなた、麺をすすれませんの?」
ふえーり「すすれないのですよう」
いちがや「もぐもぐ・・・なすは油で炒めてつゆに入れてあるんだ。しょっぱめで温かいつゆが、なすとうどんの組み合わせに合ってるね」
シャロン「お肉は入っていませんわね」
ふえーり「具はナスと短冊に切った油揚げと・・・白ゴマとネギでしょうか」
いちがや「シンプルでインパクトのある味に、コシの強い手打ちうどん。すごくいいバランス・・・私にも作れるかなあ」
シャロン「ずるっずるっずるっ、もっちゃもっちゃ、ごくん。ここ、いいお店ですわね。また来たいですわ!」
いちがや「もう食べきってる・・・」

***

ふえーり「あっ、もうすぐ閉店時間なのですね」
いちがや「じゃあそろそろ」
シャロン「ええ。・・・ごちそうさまでしたわ!」
おばちゃん「はい、ありがとうございます」
シャロン「とってもおいしかったですわ。この味なら、お昼ごはんの時間はきっと混んでいるのでしょう?」
おばちゃん「あはは、まあそこそこですねえ」
シャロン「うどんの大盛りはできますの?」
おばちゃん「え? ええ、していただけますよ」
シャロン「それはよかったですわ。・・・次は大盛りですわね」
ふえーり「お会計は・・・」
おばちゃん「なす汁うどんが3人分で、2040円ですね」
ふえーり「かぱっ(がまぐちを開ける音)、ではちょうど・・・」
おばちゃん「はい、ちょうどいただきます。どうも、またいらしてください」
3人「ごちそうさまでしたー」

***

シャロン「お肉は入っていませんでしたけれど、おいしかったですわ。お肉は入っていませんでしたけれど」
いちがや「だからそれは自分のせいだから」
ふえーり「パン食べ放題、やめておいてよかったですね」
シャロン「そうですわね。パンを食べてから来ていたら、このお店が閉店時間になっていましたわ」
ふえーり「・・・、そうなのです~」
いちがや「ふえーりさん、面倒くさがらずにちゃんとつっこんでください。私だってがんばってるんですよ」
ふえーり「そうですね、次からがんばるのです・・・」
シャロン「さあ、まだまだ歩きますわよ!」
いちがや「歩くって言っても、もうすぐ駅なんじゃない?」
シャロン「そうなんですの?」
ふえーり「たしかに、さっき列車の走行音が聞こえたのです」

***

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ふえーり「わぁ~、のどかなのですよ~」
シャロン「この線路が野田線ですのね」
いちがや「噂に聞いてたとおり、ちょっと田舎感がありますね」
ふえーり「それがいいのですよ、東武アーバンパークライン
いちがや「ぜんぜん名前と一致してないんですけど」

***

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シャロン「なんだかあっという間に着いてしまいましたわね」
いちがや「まだ歩き足りない、みたいな顔してるけど、だいぶ歩いたからね」
ふえーり「だいたい4kmくらいは歩いたのでしょうか」
シャロン「でも、知らない街をおさんぽするのも、悪くありませんわね」
いちがや「まあ、たまにはいいかなあ」
ふえーり「ぜひまたやりましょう!」
シャロン「今度はもっと田舎・・・山の中とかがいいですわ!」
ふえーり「ええっ・・・それはちょっと」
いちがや「ひとりでやって」
シャロン「山も楽しいところですのに・・・」

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53食目「NACK5スタジアム大宮 / Apr.」

いちがや「そろそろ大宮駅にもどろっか?」
ふえーり「そうですね。おさんぽにはちょうどいい距離だったのです~」
シャロン「いやですわ、まだものたりないですわ。もっとおさんぽしたいですわ!」
いちがや「おさんぽって言葉にわくわくしすぎでしょ・・・」
ふえーり「そうですね・・・、さらにここからどこかに向かうとしたら、野田線の駅を目指して北に向かう感じでしょうか。それなら電車ですぐ大宮駅に戻れるのですよ!」
シャロン「どこでもいいですわ。さあ行きますわよ!」
いちがや「どこでもいいって・・・シャロンが歩きたがるならしかたないか、無理に止めても文句言うし」
シャロン「せっかくの機会ですもの、もっとおさんぽを楽しみたいですわ」
ふえーり「とりあえず神社を出るのです~」

***

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シャロン「少しおなかがすいてきましたわね」
いちがや「始まった・・・」
シャロン「そんないやそうな顔しないでほしいですわ」
いちがや「だって、ここからずーっとおなかすいたって言い続けるんでしょ? いつもそうだから」
シャロン「そんなことありませんわ。ねえ? ふえーりさん」
ふえーり「ど、どうでしょう、ははは・・・」
シャロン「・・・そんなにわたくしって普段から空腹を訴えていますの?」
いちがや「自覚も記憶もないんだ」
シャロン「う、うるさいですわね・・・」
ふえーり「シャロン様、駅に戻ればごはんは食べられると思うのですが、いかがなさいますか?」
シャロン「うーん、ごはんかおさんぽか、おさんぽかごはんか・・・悩みますわね」
いちがや「完全に犬の悩みだよね」
シャロン「両立、させたいですわ! おさんぽしながらごはん!」
ふえーり「それは結局、おなかすいたって言いながら歩くことになるのでは・・・?」
いちがや「すごく、いやなんだけど」
シャロン「おいしいお店を探しながら散歩するのも楽しいですわ! きっとそうですわ!」
ふえーり「それは確かにそうなのですが」
いちがや「おなかすいたって言わない?」
シャロン「きっ、気をつけますわ!」
いちがや「じゃあ、いいけど」
ふえーり「でもこの先、お店ってあるんでしょうか・・・?」

***

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シャロン「いちばん上、『コーヒー&パブ アロエ』って・・・」
いちがや「また妙な看板を見つけちゃって」
ふえーり「アロエちゃんがやってるコーヒー屋さん?」
いちがや「あの子とコーヒーはあんまり似合わない気がしますね」
シャロン「ぶるっ・・・怖いですわ」
ふえーり「あと、『一皿100円寿し かっぱ寿司』もきっと偽物なのです」
いちがや「偽物かどうかは知らないですけど、あの『かっぱ寿司』ではないですね」
シャロン「あ、おすし、食べたいですわ!」
いちがや「『あ』って・・・なんなの?」
シャロン「そのままの意味ですわ。今ふと、おすし食べたいなって」
いちがや「はいはい、歩く歩く」
シャロン「おすし!」
いちがや「少なくともここでは食べないから!」

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シャロン「わーっ、NACK5ですわ!?」
ふえーり「いきなり現れたのです、NACK5スタジアム
いちがや「氷川神社からこんなすぐ近くにあるんですね。・・・こんなに近いなら赤いお守り売ったらだめなんじゃ・・・」
ふえーり「なんだか、警備員さんがたくさんいるのです」
いちがや「今日って平日ですよね。試合あるのかな?」
シャロン「聞いてきますわ」
ふえーり「え? シャロン様?」

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シャロン「少し聞いてもよろしいかしら?」
警備員「はーい、どうしましたか」
シャロン「今日は試合がありますの?」
警備員「高校野球ならそこが入場ゲートですよ」
シャロン「サッカーはありませんの?」
警備員「? サッカーなら夜ありますけど・・・えっと?」
シャロン「わたくし、高校生ではありませんわ」
警備員「あっそうでしたか、それはすいません。サッカーはルヴァンカップの試合があります。FC東京と柏の試合*1です」
シャロンFC東京と柏の試合をここでやりますの?」
警備員「はい。FC東京のホームスタジアムが使えないそうなので*2、ここが代わりの会場になっています」
シャロン「へえ、そうですのね。どうもありがとう」
警備員「ど、どういたしまして」

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シャロン「わたくしって高校生に見えるのかしら」
ふえーり「金髪碧眼の女子高生・・・ごくり・・・」
いちがや「白が基調のふわっとしたワンピース着て、メイドを伴って野球を観に来る女子高生はそうそういないと思うけど」
ふえーり「2次元設定すぎるのです~」
シャロン「でもあの警備員のお兄さん、最初は完全にわたくしのことを子ども扱いしていましたわ」
いちがや「それは間違ってないと思うけどね。私たちの見た目が変なだけで」
ふえーり「中学生ですから~」
シャロン「もう少し大人の見た目になりたいものですわね。そうしたら吉野家でビールを注文するのももっと簡単ですのに」
いちがや「え? そんなことしてるの?」
シャロン「はっ・・・い、いえ、たっ、例えばのはなしですわ?」
いちがや「はぁ、こういう微妙な浪費エピソード、いつになったら出なくなるんだろ・・・」
ふえーり「シャロン様はけっこうぜいたくしてるのです。それもおっさんっぽいぜいたくのしかたを」
シャロン「してないですわ! 年に何度か、牛丼といっしょにビールを注文することもある、というだけですわ!」
いちがや「わりと何回もしてるじゃない! ・・・まったくもう」
シャロン「それって、こんなに怒られることなのかしら?」
いちがや「シャロンは家計を知らないからそういうことが言えるんだよ」
シャロン「でもお金を稼いでいるのはわたくしですわ」
いちがや「それは、そうなんだけど・・・」
シャロン「それなら、今度からビールはふえーりさんの家で飲みますわ」
いちがや「この人の部屋にひとりで行くのはだめ」
ふえーり「そうなのですよ、や、やめてください! 破産します! この前だって大事にとっておいたビールを・・・」
シャロン「あなた、たいして飲めないのにあんなに買って・・・。わたくしが代わりに飲んでさしあげたのですから、感謝してほしいくらいですわ」
ふえーり「すごい言い分なのです・・・!」
いちがや「余罪がばんばん出てくる・・・!」

*1:FC東京2-0柏レイソル

*2:味の素スタジアムではラグビーW杯やオリンピックに向けての改修工事を行っているため、FC東京の平日の主催ゲームは他会場で行われる