53食目「NACK5スタジアム大宮 / Apr.」

いちがや「そろそろ大宮駅にもどろっか?」
ふえーり「そうですね。おさんぽにはちょうどいい距離だったのです~」
シャロン「いやですわ、まだものたりないですわ。もっとおさんぽしたいですわ!」
いちがや「おさんぽって言葉にわくわくしすぎでしょ・・・」
ふえーり「そうですね・・・、さらにここからどこかに向かうとしたら、野田線の駅を目指して北に向かう感じでしょうか。それなら電車ですぐ大宮駅に戻れるのですよ!」
シャロン「どこでもいいですわ。さあ行きますわよ!」
いちがや「どこでもいいって・・・シャロンが歩きたがるならしかたないか、無理に止めても文句言うし」
シャロン「せっかくの機会ですもの、もっとおさんぽを楽しみたいですわ」
ふえーり「とりあえず神社を出るのです~」

***

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シャロン「少しおなかがすいてきましたわね」
いちがや「始まった・・・」
シャロン「そんないやそうな顔しないでほしいですわ」
いちがや「だって、ここからずーっとおなかすいたって言い続けるんでしょ? いつもそうだから」
シャロン「そんなことありませんわ。ねえ? ふえーりさん」
ふえーり「ど、どうでしょう、ははは・・・」
シャロン「・・・そんなにわたくしって普段から空腹を訴えていますの?」
いちがや「自覚も記憶もないんだ」
シャロン「う、うるさいですわね・・・」
ふえーり「シャロン様、駅に戻ればごはんは食べられると思うのですが、いかがなさいますか?」
シャロン「うーん、ごはんかおさんぽか、おさんぽかごはんか・・・悩みますわね」
いちがや「完全に犬の悩みだよね」
シャロン「両立、させたいですわ! おさんぽしながらごはん!」
ふえーり「それは結局、おなかすいたって言いながら歩くことになるのでは・・・?」
いちがや「すごく、いやなんだけど」
シャロン「おいしいお店を探しながら散歩するのも楽しいですわ! きっとそうですわ!」
ふえーり「それは確かにそうなのですが」
いちがや「おなかすいたって言わない?」
シャロン「きっ、気をつけますわ!」
いちがや「じゃあ、いいけど」
ふえーり「でもこの先、お店ってあるんでしょうか・・・?」

***

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シャロン「いちばん上、『コーヒー&パブ アロエ』って・・・」
いちがや「また妙な看板を見つけちゃって」
ふえーり「アロエちゃんがやってるコーヒー屋さん?」
いちがや「あの子とコーヒーはあんまり似合わない気がしますね」
シャロン「ぶるっ・・・怖いですわ」
ふえーり「あと、『一皿100円寿し かっぱ寿司』もきっと偽物なのです」
いちがや「偽物かどうかは知らないですけど、あの『かっぱ寿司』ではないですね」
シャロン「あ、おすし、食べたいですわ!」
いちがや「『あ』って・・・なんなの?」
シャロン「そのままの意味ですわ。今ふと、おすし食べたいなって」
いちがや「はいはい、歩く歩く」
シャロン「おすし!」
いちがや「少なくともここでは食べないから!」

***

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シャロン「わーっ、NACK5ですわ!?」
ふえーり「いきなり現れたのです、NACK5スタジアム
いちがや「氷川神社からこんなすぐ近くにあるんですね。・・・こんなに近いなら赤いお守り売ったらだめなんじゃ・・・」
ふえーり「なんだか、警備員さんがたくさんいるのです」
いちがや「今日って平日ですよね。試合あるのかな?」
シャロン「聞いてきますわ」
ふえーり「え? シャロン様?」

***

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シャロン「少し聞いてもよろしいかしら?」
警備員「はーい、どうしましたか」
シャロン「今日は試合がありますの?」
警備員「高校野球ならそこが入場ゲートですよ」
シャロン「サッカーはありませんの?」
警備員「? サッカーなら夜ありますけど・・・えっと?」
シャロン「わたくし、高校生ではありませんわ」
警備員「あっそうでしたか、それはすいません。サッカーはルヴァンカップの試合があります。FC東京と柏の試合*1です」
シャロンFC東京と柏の試合をここでやりますの?」
警備員「はい。FC東京のホームスタジアムが使えないそうなので*2、ここが代わりの会場になっています」
シャロン「へえ、そうですのね。どうもありがとう」
警備員「ど、どういたしまして」

***

シャロン「わたくしって高校生に見えるのかしら」
ふえーり「金髪碧眼の女子高生・・・ごくり・・・」
いちがや「白が基調のふわっとしたワンピース着て、メイドを伴って野球を観に来る女子高生はそうそういないと思うけど」
ふえーり「2次元設定すぎるのです~」
シャロン「でもあの警備員のお兄さん、最初は完全にわたくしのことを子ども扱いしていましたわ」
いちがや「それは間違ってないと思うけどね。私たちの見た目が変なだけで」
ふえーり「中学生ですから~」
シャロン「もう少し大人の見た目になりたいものですわね。そうしたら吉野家でビールを注文するのももっと簡単ですのに」
いちがや「え? そんなことしてるの?」
シャロン「はっ・・・い、いえ、たっ、例えばのはなしですわ?」
いちがや「はぁ、こういう微妙な浪費エピソード、いつになったら出なくなるんだろ・・・」
ふえーり「シャロン様はけっこうぜいたくしてるのです。それもおっさんっぽいぜいたくのしかたを」
シャロン「してないですわ! 年に何度か、牛丼といっしょにビールを注文することもある、というだけですわ!」
いちがや「わりと何回もしてるじゃない! ・・・まったくもう」
シャロン「それって、こんなに怒られることなのかしら?」
いちがや「シャロンは家計を知らないからそういうことが言えるんだよ」
シャロン「でもお金を稼いでいるのはわたくしですわ」
いちがや「それは、そうなんだけど・・・」
シャロン「それなら、今度からビールはふえーりさんの家で飲みますわ」
いちがや「この人の部屋にひとりで行くのはだめ」
ふえーり「そうなのですよ、や、やめてください! 破産します! この前だって大事にとっておいたビールを・・・」
シャロン「あなた、たいして飲めないのにあんなに買って・・・。わたくしが代わりに飲んでさしあげたのですから、感謝してほしいくらいですわ」
ふえーり「すごい言い分なのです・・・!」
いちがや「余罪がばんばん出てくる・・・!」

*1:FC東京2-0柏レイソル

*2:味の素スタジアムではラグビーW杯やオリンピックに向けての改修工事を行っているため、FC東京の平日の主催ゲームは他会場で行われる